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風俗楽園島に上陸せよ

日本には、島全体が風俗という信じられないパラダイスがある。その島は三重県にある、「渡鹿野島(わたかのしま)」と言う。一度、テレビでも放映されており、かわいらしい東南アジアの女のコが民家の2階で住みこみで売春やってるというような内容だった。その他にも、裏モノ系の本でちょくちょく取り上げられていて、場所や遊び方など詳しく紹介されており、なんか日本人も働いたりしてるみたいだ。日本人では、四国や九州の出身のコが多いらしい。 記事によると、この島はとにかく女のコのレベルが高くてハズレがないとのこと。 形態は、ソープやマッサージの類はなく、ただ民家のような置屋で遊ぶみたいだ

俺の友人で、今はシステムエンジニアをしているNが行こうとうるさいので、1999年 8月中旬、俺と二人で1泊2日で行くことにした。とは言っても、俺は遊ぶつもりはなかった。買うのはNだけ。情報から、渡鹿野島にあるのは置屋だけと知っていたし、2週間後にタイに行く予定があったので、別に日本で高い金払って遊ぶまでもないだろうと思ったからだ。

朝5時バイクで川崎の自宅を出発。俺は前日新宿で飲んだ酒がまだ残っていて半寝状態でのスタート。7時ごろ戸塚に到着しNと合流。ヤツが運転することになった。彼の運転はとにかく荒い。バイパスでは、トラックの横のスキマを時速100キロでカーブを曲がりながらすり抜けていく。やつは、

「俺は死を覚悟しながらバイクに乗っている」

とかわけのわからんことを抜かしているが、俺はまだ死にたくない。
死にたきゃ 一人で 死んでくれ。

国道一号線をひた走り、箱根峠、静岡の茶畑、名古屋の工業地帯を通りぬけて行く。バイクの後ろに座ってる俺ははじめ景色を楽しんでいたが、途中から飽きてしまい、眠たくて何度も居眠りしてしまう。ブレーキがかかるたびにNの後頭部にヘルメットをガンガン ぶつける。カーブにも反応できず、フラフラゆれる。

「危ないよ」

と何度か注意されるが、眠すぎるのでばれないように眠る。

夕方頃、渡鹿野島への船着場のある、三重県志摩郡に到着。志摩スペイン村が見える。メルヘンな気分で遊んでいる彼らは、すぐそばに悪魔の島があることに気づいてるのだろうか?しばらく走ると、「福寿荘」の看板が見える。(コレは島の数少ないまともな宿泊施設)この看板を目印にすれば渡鹿野島への船着場に着くことができる。裏モノの本で確認した通りだ。

船着場に到着すると、中型ボートが1台とまっていた。500m沖くらいに島が見える。あれが渡鹿野島か。泳いで行けなくもなさそう。このボートが島への唯一の交通機関であり、この不便さにより、数ある島の中からあえてこの島だけが、風俗のみが島の人々の暮らしを支えていると言う非常識な空間を作り出しているのか?すなわち、いったん警察関係者らしき人物が島に渡ろうとすれば、直ちに船頭が携帯電話なりで連絡し、売春婦たちを見つからない場所にかくまることで摘発を逃れやすいという意味である。島渡し料金100円を支払い船に乗りこむと、船頭が俺たちを見て

「どうせおまえらも女を買いに来たんだろう」

といいたげに、ニヤニヤと笑っていた。

船が島に着くとすぐにババアが2人スゴイ勢いでやってきて、

「女のコはどうだ」

と言って来た。話が早い。いきなりのオファーにちょっと照れながらもOKする。ばばあによると、ショート1万6千円、オールナイト4万円とのこと。高いな。しかしコレも情報で確認した通りだ。船着場からすぐ、島のメインストリートに出る。周囲7キロの小さな島は寂れた感じがした。マジで何もない。コンビニ、病院もない。幼稚園、小学校もなく、みんな船で学校に通ってるみたいだ。唯一みどころといえば、島の南東にあるビーチか?ここは明日の楽しみにしよう。

ババアが置屋に連れていってくれると言うので、勾配のキツイ坂道を登る。Nは、

「日本人は? 日本人はいるのか?」

としきりに聞いている。ばばあはそれを曖昧な受け答えでかわしながら、なめらかに、そして強引にオールナイトを勧めてくる。こちらに考える隙を与えないしゃべり方。うーん、このばばあ、なかなかのやり手だな!

まもなく置屋に到着。寂れた感じのアパートだった。ここに一人づつ女のコが住んでいるようだ。そしてこの部屋がそのままやり部屋になるらしい。ババアがドアをノックすると、女のコが出て来た。彼女は26歳、バンコク出身。色黒でちょっと太めだが、大きくてつぶらな瞳が印象的だった。なかなかカワイイ。性格も良さそうだ。落ちつきがなく、きょろきょろしている。

部屋に入ると、食べかけのタイ飯がテーブルの上にあった。バンコクのぶっかけご飯。やはりタイ飯じゃないとだめなのだろうか?材料とかも日本では手に入らなそうだし、結構コストがかかってるだろう。ちなみに、横浜の黄金町にもタイが多く集まる赤線地帯があるが、そこにはタイ飯をちゃりんこで配るタイ人のおばちゃんがいる。 タイだと50円くらいのぶっかけご飯が1食1000円。これは、ぼってますね。でもやつらは日本で稼ぎまくってるから、何も考えずに払う。さらに赤線地帯の近くにはタイ飯屋があるが、一度入ったら一皿2000円とかで、高すぎるふざけるなと思い、出て来た。タイ飯屋のひとつがTokyo Walker でも紹介されてたけど、そこにタイ料理屋がある理由を編集部は考えているのだろうか?

ばばあが女の子を勧めて来る。
俺は買うつもりはないので、Nが

「どう?このコ いいかな?」

と聞いてくる。俺がまあいいんじゃないの、と言うと
ばばあがすかさず、

「この子は性格いいし、サービスもええよ」

たたみかける。結局、Nはオールナイト4万でまとまった。
俺も、買うそぶりを見せて女の子を見ることにした。
再び、

「日本人はいないのか?」

と聞いてみると、お盆でみんな帰っているという。

ふざけるな、先に言え なめやがってこのばばあが!

思わず切れそうになるが 気を取りなおして置屋を案内してもらう。いろいろ話してわかったことは、

★島民は約500人。そのうち、売春婦は150人で ほとんどがタイやフィリピンなど東南アジアからの出稼ぎ。

★女の子はアパート、普通の民家の2階に共同で住みこみをしている。

★俺たちが来たのは夕方5時くらい。そのころには女の子は大半がテイクアウトされていた。早めに行った方がよい。

★置屋のほかにもカラオケクラブ多数あり。店に入らないと女の子が確認できないので不便。

★女の子をマネージするばばあは何人かおり、やつらはPHSで連絡を取り合いながら、女の子を回しあう。

★Nが指名した女の子は、はじめ黄金町に派遣されそうになったが客引きがいやで この島に来たと言っていた。どうやら黄金町、堀の内、飛田、渡鹿野島などの日本全国のちょんの間のなかから女の子が自分の働く場所を選べるようだ。

彼女らはもちろん日本へのビザなんておりない。だから、中国の密入国グループの力を借りて日本にやってくる。費用は約300万。そして日本ではやくざが彼女らをマネージする。黄金町と渡鹿野島で選択できるところを見ると、中国と日本のやくざの間で大きなシステムが確立しているらしい。そして、ちょんの間がなかなか警察に摘発されないところを見ると、おそらくやくざが警察に賄賂を払っているんだろう。

何人か見たが、ろくな女がいなかった。バンコクだと500円クラスの女だ。しかもここに来てるヤツらは、エイズなどに罹って風俗で働けなくなり、日本に来ているのが多いので、危ない。また年齢も割と高め(20代半ば〜30代)が多いので、16歳くらいのコと簡単にやれる東南アジアとは比べ物にならない。向こうのうまみを知っている俺にはバカらしく思える。ココではショート1万6千円だが、バンコクのクレオパトラという高級ソープで1万6千円出せばペントハウスの表紙に載るくらいのモデルと2時間楽しんでもお釣りが来る。
島を歩いてると、俺たちのように女を買いに来ている男だけのグループが目立つ。 大人数で来ると、温泉芸者みたいな遊びもできるのかな?

オールナイトは夜10時からスタートとのことで、それまでの4時間くらい ばばあの部屋で荷物置いて休んでろと言う。俺は別に宿を取って素泊まりすることになったが、まあ友達と一緒のほうがいいだろうということで強引にばばあの部屋に連れて行かれた。ばばあの部屋はこ汚く、ちょっと恐い。このときはちょっと不自然だな、と思ったけどNも俺も長旅でへとへとになっており、寝ることにした。 まああとでわかったことだが、実はこのとき俺たちは盗聴されていた。(ばばあはバカだから言葉の端々でわかった)やつらは異常にマスコミを警戒しており、もし俺たちがそうならその筋の人が出てきて・・・・となっただろう。知らない間にバッグの中にカメラがないかどうかも調べられているに違いなかった。

Nと飯を食いに行く。そのときもばばあに飯屋を指定され、ほかの店を見る余裕が与えられない。逃げるなよ、ということなんだろうか。
小料理屋のようなところに入った。島の飯は高い。マグロ丼が千円。
東南アジアと日本人のハーフの小学生が飯を食っていた。 こんなところはもうイヤだ。うんざりしてきた。寂れた漁村と東南アジアの娼婦。不釣合いすぎる。しかもココの日本人は、

「俺たちは売春で暮らしているんだ・・・」

というような悲壮感を漂わせていた。バンコクのように、あっけらかんとしてバカ明るい感じではない。とにかく気が滅入ってくるので一刻も早くこの島を出たかった。

10時になったので俺はホテルに行き、Nはばばあと置屋に行った。
ホテルは素泊まり6千円。トイレ、風呂共同。これは高すぎる。Nは4万円のほかには、部屋代はただ。向かいの部屋では、日本人の女と、おじさんが2対2で遊んでいた。女は老けていたが、ああいう遊びもできるんだな、と少しだけうらやましかった。俺だけ一人で寝た。

次の日の朝10時に船着場でNと待ち合わせた。ブルーな俺とは対照的に、やつはさっぱりした顔してやってきた。2回やったらしい。うち1回はアナル。どうだった?と訊くと、

「性格良かったよ。アナルでやらしてくれるコに性格悪いコはいないね」

と満足そうだった。

その後、唯一の楽しみだった海水浴場に行くもビーチはネコの額ほどしかないし、水はにごってるし、人はいないしで今までで最悪のビーチだった。


俺は2度とここには来ないことを固く誓って島を後にした。



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